『わたしと傘』
私はどうも傘を忘れる癖がある。忘れ物癖はないつもりなのだが、傘だけはだめだ。電車の中、辞めてしまったバイト先のロッカー、レストランや喫茶店、コンビニの入り口……これまで何本忘れてきたのか数えるのもおっくうなくらいである。折り畳み傘すら忘れるのだから、相当傘とは縁が無いのだろう。
社会人となり営業という形で外に出る機会も増えたため、始めのうちはデパートの傘売り場で購入した傘を持っていた。しかし、こうよく忘れるのでは、忘れた先に受け取りに行くのも新たに買いに行くのも馬鹿らしくなってくる。それで最近は安価なビニール傘に変えた。これなら忘れてもそう惜しくはないだろう。
しかし、そんな気持ちが曲者だったことにいずれ気がついた。「どうせビニール傘だから」そう考えて気が抜けるのか、余計に忘れることが多くなったのである。もちろん遠方まで取りに行くのは、前以上におっくうである。
どうしたらいいだろうか。傘を忘れたことがないというひとにはぜひ妙案を伝授していただきたいと、雨が降るたびに思っている。(営業マン3年目:神奈川県)